コロナの影響で失職・・・その後脳梗塞に。
事例概要information
ストーリーcase study
ご相談者様のケアマネージャーをされている方から、ご自身が担当されている要介護者の方の自宅売却について、力になってほしいというお電話が弊社にありました。
ご自宅へお伺いすると、相談者の方は55歳の男性の方で、3階建ての5LDKの一戸建てにお一人でお住まいでした。
今まで、和装業界の仕事をしておられたものの、コロナの影響と会社の業績不振によるリストラにあい、その後すぐに脳梗塞を患い、治療のため3カ月入院をしていた間、ローンの返済を滞納してしまったとのことでした。現在も退院することはできたが、後遺症が残り、今後もリハビリが必要で、新たに職につくことができないため、ローンの支払いを続けていく目途がたたず、ご自宅の売却をお願いしたいというご相談でした。
広い5LDKの家を購入されたのは、離婚前の家族が5人家族であったことから、通常よりも広い家を購入されたと聞きました。
このまま住み続けていても遅延損害金が増えていくだけの状況でしたので、すぐにでも売却を行う必要がございました。
転居先については、離婚後、2人の息子さんとは疎遠になっており、お身体の状態からもリハビリや介護サービスの支援を受けることのできる施設に移った方が安心だろうというお話となりました。
少しでも高値で売却し、売却益を確保する策をケアマネジャー様にも同席いただきながらご相談者様と模索しましたが、後遺症も残るお身体で、体調面の不安を考えると一日でも早く施設で安心して暮らしたいという相談者様の強い意志があり、当社で買取での処分に至りました。
住宅ローンを滞納していることから、金融機関とのやり取りなど弊社が間に入り進めることで相談者様の負担を軽減し、施設への転居もケアマネジャー様と連携して進めることによって、自宅売却から転居までトータル的なサポートを行いました。
弊社が買取るという次第になったのは、通常の取引であれば、所有権が移転する決済までに、荷物は処分しなければならないのですが、室内には荷物が多く、施設に持っていくものが限られることから、決済後も、しばらくの間、施設に持っていく荷物を選別したいという、相談者様の強い意向に沿う為でした。
所有権が弊社に移る決済手続きから、3か月後、「すべて施設に持っていく荷物を選別できましたので、室内にある荷物はすべて廃棄していただいて結構です。」と連絡を受けました。
私が室内に入ったところ、離婚した時から離れ離れになったお子様の写真が置かれていました。その写真は、恐らく離婚される前の家族が仲睦まじくしていた頃であろう、海水浴場で撮影したと思われる写真でした。
「この写真は、持っていかなかったんだな。」と、少しせつない気持ちになった案件でした。